湘央ラグビースクール

合同チームの誕生
湘央ラグビースクール(愛称:S・サンダース)

湘央ラグビースクール  校長 武田小三郎 HC 田中豊(文)

2020年4月に湘央ラグビースクール(愛称:S・サンダース)として、海老名RSと茅ケ崎RSを母体とするジュニアのラグビースクールとして発足しました。コロナ禍で厳しい船出となりましたが、良いスクールになるための試練と捉え、志高く進んでいきます。

「S・サンダース」は、空に轟く雷をイメージしています。AT(アタック)では疾風の如く相手のDF 網を切り裂き、DF(ディフェンス)では迅雷の如く全員でプレッシャーをかける。また、個人のミスは全員でカバーし、フォローは湧き水の如く溢れんばかりの勢いを体現します。そう、S・サンダースは疾風迅雷を受け継ぐ頼もしい仲間です。
【SAGAMI(相模)】
【SHONAN(湘南)】
の頭文字のS、海老名・茅ケ崎をS で力強く繋ぎます。
またSには
【STRONG(強さ)】
【SMART(賢さ)】
【 SHARP(鋭さ)】
【SPEED(速さ)】
【SUPORT(継続)】
という意味も込められていて、S・サンダースのラグビースタイルは、プレイヤー全員がボールを持って自由に走り・パスしてトライをとる事を楽しみ、フレアな発想を大切にワクワクするボールが速く大きく動くプレイスタイルを目指しています。

この両スクールによる合同チーム活動は2013年から7年間継続して行われ、S・サンダースのネーミングは2017年につけました。合同という意識を捨て、一つのチームとして醸成していくことを目指してきました。ここ数年は各学年20人前後がプレイしており、合わせてチームに必要な文化やポリシー、グランド環境整備も高めてきました。


グラウンド環境としては、相模川河川敷にあるラグビー専用中野グラウンド(天然芝)をホームに、海老名市陸上競技場(天然芝)・茅ケ崎市柳島スポーツ公園(人工芝)で、フルコートで練習・ゲームを行い、ゲームに必要なスペースやゲーム感覚を養っています。また海に面した特性を生かし、茅ケ崎ヘッドランド前(ビーチ)で、プレシーズンに個人基礎体力UP やコンタクト強化を行い、ジュニア世代の育成に必要な練習環境を整え、ゲームスキル向上に励んでいます。

必要なコーチング環境は、ミニ・ジュニアのコーチ経験者やトップレベルでプレイ経験のある方に参画頂き、多様な角度から“プレイヤーズファースト”で育成に必要なスキルアップを目指し、下記のコーチングポリシーで行っています。

● 12人制というカテゴリーですが、7’s・10’sの広いスペースに必要なゲームスキルを盛り込みながら、コーチングを行っています。
( FW&BKの区別をせずにハンドリングスキルの習得を基本としています)

● 現在のラグビーのトレンドを盛り込み、次のステージでプレイするために必要なゲームスキルをコーチングしています。 
( 育成チーム→トップチーム、トップチーム→高校チームと繋げる方向性でプレイヤーの将来性を考慮)

● 小さなプレイヤーでも、ゲームを楽しむために必要なゲームスキルをコーチングしています。 
( 小さな選手が大きな選手と対峙する際に必要なことは?)

● 男女・年齢関係なく、スキルが上がれば高いレベルにチャレンジさせるコーチングを行っています。 
( 安全を確保し、常にチャレンジできる環境整備でモチベーションを高める)

● それらを行うために必要な基礎をコーチ陣で共有しながら、ゲームスキルが身につくようにコーチングを行っています。 
( コーチも選手と一緒にメニューに参加して、学んでいます)

● チーム練習は基本2〜3時間、ゲームで終わり、質の高いプレイができる環境整備と勉学との両立を図っています。 
( 夏合宿では勉強する時間も設け、文武両道を基本としています)

チーム運営は、3・2年生主体のトップチームは、目標・スローガン設定を選手たち自身で行い、それに向けてコーチ陣と選手が投票して決めたリーダー達により方針や方向性を決定していく体制をとっています。また2・1年主体の育成チームはフルコートでのゲームに必要な基礎スキルを育成しています。

このチームに感じる良い点は、のんびりした生活環境と、違う文化の2つのスクールが融合したことにより、新たなチームメイトと出会い、チーム内競争や考え方の違いなどの環境変化や違う文化に触発され、行動範囲も大きく広がることにより、将来必要な“社会性”も養えていると感じられるところです。中学校を卒業後チームメイトとは別々の道を歩み、また新たな環境・文化にそれぞれがチャレンジし成長していく、そういった彼らの将来性を大切に育みたいと思います。最近ですが、シーズンオフ・就職前になった大学生・高校生OB が12名以上参加し、ゲーム相手になってくれ、チームに還元・循環する新たなチーム文化も少しずつですが形になってきています。彼らがコーチとして戻ってくる環境が整っていくことも楽しみです。

合同チーム時代から考えれば新チームではありませんが、合同チームからスクール設立までの間にこんなチーム文化を培った湘央ラグビースクール(愛称:S・サンダース)をこれからもどうぞよろしくお願いします。